感染力の強いインフルエンザについて毎年のようにニュースで見かけますが、なんとか感染を避けたいものです。
特に注意しておきたいのが、乳幼児への感染。
赤ちゃんはもちろん、お世話をしているママ・パパや兄弟姉妹にも大きな影響があります。
インフルエンザはどれくらい小さな赤ちゃんからかかる可能性があるのでしょうか、また家族へうつってしまったとき、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
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赤ちゃんはインフルエンザにかかる?
インフルエンザの感染力は高く、日本では毎年1,000万人の方が感染すると言われています。
さらに、A型インフルエンザ、B型インフルエンザと異なる種類が流行するため、ワンシーズンで2回インフルエンザにかかってしまうことも。
大人はもちろん、子どもや高齢者の方はインフルエンザにかかると重症化しやすいため、まず感染しないように対策をとる必要があります。
特に乳幼児の場合、重症化しないように予防接種をうけるよう勧められていますが、どれくらい小さなお子さんから予防接種ができるのか、また、小さな赤ちゃんはどれくらいの頃からインフルエンザにかかるのでしょうか?
生まれた直後から感染する可能性もある
インフルエンザは、生まれたばかりの赤ちゃんにも感染します。
生後1か月までの新生児期はもちろん、もしお母さんが出産直前・直後にインフルエンザにかかった場合、生まれたばかりで感染する可能性もあるでしょう。
ただ、日本小児科学会や日本新生児成育医学会によると、日本では新生児がインフルエンザを発症した報告は少ないことや、インフルエンザと新生児について大きな問題が見られていないそうです。
早産だったり、赤ちゃんの様子に異変があったりする場合などを除いて、通常はお母さんがインフルエンザにかかっていたとしても、十分に注意しながら母子同室でお世話もできるとのことです。
赤ちゃんのお世話を…と思う反面、インフルエンザがうつらないようにしたり、お母さん自身も体を休めたりしなければならないことを考えると、産後の入院中は赤ちゃんを病院に任せるのも良いかもしれません。
家族にもうつる?感染経路は?
インフルエンザの感染力は強く、咳やくしゃみをして起こる飛沫感染だけでなく、ウイルスのついた手でドアノブなどを触るとしばらくの間ウイルスがとどまり、別の人が触れて感染することもあります。
驚くのが、表面がつるつるした場所であれば24時間から48時間程度はウイルスがとどまってしまうということ。
家の中で誰か一人でもインフルエンザになってしまえば、いくらマスクをしたり、部屋を分けたりしても、家族がインフルエンザにかかってしまう可能性は十分にあるということですね。
インフルエンザにかかっていなくても、手洗いが十分でないままにあちこちを触ってしまい、ウイルスが付くということも。
外から帰ってきたら、まず手洗い・うがいをしようと言われているのは、このためです。
インフルエンザに赤ちゃんを感染させないための対処法は?
では、重症化しやすい赤ちゃんにインフルエンザ感染をさせないための方法について見てみましょう。
家のあちこちを消毒できるグッズや、ウイルスを寄せ付けないグッズなど、年々心強いアイテムも登場しています。
まずは、基本的な感染予防の方法を見てみましょう!
感染予防その1・手洗い
感染予防の基本中の基本は、手洗いです。
外で付着したウイルスを落とし、まず家に持ち込まないことが大切です。
ウイルスを落とすためには石けんを使って手洗いすると良いのですが、もし石けんがない場合には、水だけでもOK。
手洗いをしていない状態に比べて、流水で15秒手洗いをすると、手に残るウイルスの数はおよそ100分の1、約1%にまで減ります。
ただ、それでも約10,000個のウイルスが残っているため、石けん(ハンドソープ)を使ってより丁寧な手洗いをしましょう。
まずは外でも家の中でも手洗いをし、ウイルスを持ち込まないようにしましょう!
感染予防その2・湿度を保つ
インフルエンザ感染を予防するために、50~60%の適切な湿度を保ちましょう。
インフルエンザは、空気が乾燥すると感染しやすくなります。
これは、鼻やのどの粘膜の機能が低下してしまうためで、乾燥しやすい部屋の中では加湿器を使って湿度を保つ必要があります。
加湿器がない場合には洗濯物を部屋干しにする、お湯を沸かして蒸気で加湿するといった方法がおすすめです。
感染予防その3・家族でうつさない工夫をしよう
ママやパパが職場や外でインフルエンザにかかってしまう可能性があります。
家族間でうつしてしまわないよう、対策を取りましょう。
・マスク(不織布製)をする
・くしゃみや咳を人に向けない
・くしゃみや咳はマスクやティッシュで受け止め、すぐ捨てる
・こまめに手を洗い、アルコールを使った消毒を
感染予防&重症化を防ぐために予防接種を!
いくら感染しないよう対策していても、インフルエンザにかかってしまうことはあります。
赤ちゃんのインフルエンザは重症化する可能性があり、インフルエンザ脳症などの合併症を引き起こすことも。
まずは、インフルエンザに感染させないこと、そして重症化を防ぐための対策を家族みんなでとりましょう!
参考文献:
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000105095.pdf
東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/tamafuchu/kansen/29_ful.html
医療法人社団 医新会
https://www.ishin-kai.or.jp/about-influenza
インフルエンザにおける新生児への対応案
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20170924influencer.pdf
健栄製薬
https://www.tepika.net/column/vol41.html
シオノギ製薬
http://www.shionogi.co.jp/wellness/diseases/influenza.html